気まぐれ渡航日記 #4 「水風呂。」作成者:小椙優真

パラグアイ渡航レポート

このパラグアイ渡航では、数日ごとにプロジェクトサイトを転々とする。

藤掛教授が実践するプロジェクト、
JICA×横浜国立大学 草の根技術協力事業 「パラグアイ共和国複合的農村開発プロジェクト~アグリツーリズムの実践に向けて~」
のプロジェクトサイトを巡りながら、ミタイ基金で設立した小学校の現状把握なども同時に行ったりしている。

次のプロジェクトサイトはラ・コルメナ。
スペイン語で蜂の巣を意味し、89年前の1936年、パラグアイ史上初の日系人が移住した地でもある。

ここには昨年、コンテナを使った観光情報センター「Ikoi 憩い」が完成した。
受益者女性たちは、その施設を利用して食べ物を売りながら、アグリツーリズムの実践を図っている。

去年来た時よりもコンテナの数が増え、装飾も増えている。
日本のアニメキャラクターが描かれ、街の中心部はみるみると活気づいている。
自然と笑みが零れる。

ここまで滞在したアスンシオンの都市も思い浮かべながら、
徐々に変わっていく・変わってきたパラグアイという国の歴史に思いを馳せる。

かつて南米の大国だったパラグアイは、隣国との三国戦争に敗れた。土地を失い、同時に多くの男性も失った。国力は、大きく損なわれた。

しかしその時、残った女性たちが自ら立ち上がって食糧を作り、残った子どもたちすべての母親となった。文字通り、女性が、女性の力で、国を支えてきた。

そんなパラグアイの農村女性たちは今、
農村で自ら食べ物を作って売り、収益を獲得して、街をも大きくしている。

周辺の国々に触発されながら、独自の力で街を、国を大きくしている。
それは間違いない。

そんなことを考えながら、シャワーを浴びようとして栓を捻り、突如として発狂する。

パラグアイにいると、たまに水風呂になることもある。
国内の上下水道の設備は完全には整っておらず、まだまだインフラにおいては発展途上だ。溜まっていたお湯が無くなると、容赦なく水が降り注いだりもする。

都市には高いビルが立ち並び、大きなショッピングモールも施設も出来上がる中で、
その急速な都市化に追い付ききれない側面がある。
見かけの美しさから、今後生まれるかもしれない綻びを感じている。

そして改めて感じる。
私たちにはここで、まだやるべきことがある。
急激に都市化が進む中、そこに周縁化するなにかが溜まっていく。

私はそれを見逃さないでいたい。
発展の奥にある何かをキャッチしていたいと思う。

それに気付くためにはやはり、現地で学ぶ必要があるのだと思い直した。
変わっていくこの街の姿を、今後も見続けていたい。

この気付き自体が私にとって、大きな学びとなるだろう。


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次回:「帰国」

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