11月24日(日曜日)、ミタイ基金は首都近郊のバニャードスール地域(スラム地域)にて行われた現地NGO団体JUVENSUR(フベンスール)とパラグアイ都市部の学生ボランティアによる炊き出し企画に協力しました。ミタイ基金からは、現地メンバーの張莉佳と大橋怜史が参加しました。
活動の協力にあたって、ミタイ基金からは各種フルーツと砂糖を寄付しています。炊き出しでは地域住民の方に、栄養バランスのとれた食事を150皿以上提供することができました。活動は朝の9時から13時まで行われ、各家庭を訪問して炊き出しへ招待をしたところ、70人を超える人が集まりました。食事だけでなく、持ち寄った服やおもちゃのリユースも行われ、スラム地域に住む方々の生活の支援につながりました。
各々が家庭から食器を持ち寄ることでゴミの排出へも配慮がされており、大きな容器を持参し家族分を受け取りに来る人が何人もいました。昼食用の炊き出しでしたが、地域の参加者が食事を終えると夕食用に持ち帰りたいという人が集まり、用意した食事とリサイクル品のすべてが支援を必要とする人々の手に渡りました。
今回は、パラグアイの「貧困」地域の人たちと都市部の学生たちという新たな接点を生むことができました。日本語のことわざの「同じ釜の飯を食う」にあるように、共食を通し、いろいろな学びがありました。
首都に住むパラグアイ人の多くはスラム地域や貧困、社会問題を目の当たりにする機会が少なく、実際にスラム地域に初めて足を踏み入れた人は少なかったそうです。
そんな若者たちにとってこの体験は少なくとも、彼らの大多数の記憶に残るでしょうし、この活動をきっかけにこの国の将来を担う彼らがこの国の貧困の実態について考えることを期待します。
人生で絶対に合わないかもしれない人達をつなげるNPO・NGO活動の一つ一つがやがて現状を変えるという重要性に気づかされました。
文責:張 莉佳